真言宗の聖地
初訪問の高野山。トレラン大会のゴール地点、夜遅くにゴールするつもりだったので宿坊の予約を取り、泊まって翌日は観光して帰ろうという計画で行ってきました。
トレラン大会の様子はこちら⇒Kobo Trail 2025~弘法大師の道~ D to K|奈良・洞川温泉から和歌山・高野山まで|トレラン大会|2025.5.18
歴史と文化と自然が人々を惹きつける場所、高野山。和歌山県にある真言宗の聖地で、弘法大師空海が開創した地。標高約800mの山上盆地に位置し、その歴史は1200年以上。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産に登録、歴史的な建造物や文化財が数多く存在しています。
主要な場所をまわりましたが、中でも素晴らしかったのはやはり奥之院(弘法大師さまが入定留身されている場所)。信仰心が強くない私でも、御廟に向かい歩いていくと途中で空気が変わるのを肌で感じ、ここはすごい場所だ!と何かを察知しました。良い気が流れるパワースポットそのもの。
行ったスポット、観たもの
・宿坊/櫻池院(ようちいん)
・壇上伽藍、諸堂
・奥之院
・苅萱堂
・金剛峯寺
・大門
移動手段:徒歩、バス
所要時間:約半日(6時間)

宿坊/櫻池院(ようちいん)
宿坊は壇上伽藍のすぐそば、櫻池院(ようちいん)さん。高野山にある宿坊寺院のうちの一つで、1127年に 白河天皇第四皇子の覚法親王によって建立されたという由緒ある宿坊。室町時代には関東公方の足利氏と師檀関係を結んでいたそうです。


朝、本堂で行われる早朝勤行は誰でも参加可能。お坊さんと一緒に般若心経と御真言を合唱します。外国人のお坊さんがいらっしゃり、外国の方でも安心して来訪可。実際日本人より外国の方が多いことが多いそうです。

教義と信仰
宇宙のすべてのものは、大日如来の「いのち」の顕われであり、この「いのち」の世界をあらわしているのが「曼荼羅」です。
高野山真言宗の教えは、「いのち」の平等と尊厳をさとり、大日如来の智慧をこの世に実現するために、「生かせ いのち」を実践し、共存共生の世界をめざすことにあります。
本宗の「御宝号念誦運動」は、弘法大師の共利衆生の精神に立って、すべてが「いのち」を共にしている社会の福祉をめざす具体的な活動です。
弘法大師は、未来永劫にわたって衆生を救済すると御誓願され、高野山奥之院に入定留身されています。同行二人の信仰のもと大師の御教えをこの世に生かし実現することが、私たちの務めであり、喜びです。
- 櫻池院


壇上伽藍
弘法トレイルでのゴール地点はここ、壇上伽藍でした。弘法大師空海が高野山を開山した際に最初に開拓した場所だそうです。中も見学できます。

高野山の核となる場所で、古来より大師入定の地である奥之院と並んで信仰の中心として大切にされてきたそうです。周囲にお堂がたくさんあります。






伽藍入り口から東塔東側付近までのびる小道、蛇腹道。ここを駆け抜けてゴール。美しい雅な道でした。

奥之院
高野山の信仰の中心であり、大師入定の聖地。正式には一の橋から参拝する。一の橋からお大師さまの御廟所までは約2kmの道のり、おおよそ20万基を超える諸大名の墓石や、祈念碑、慰霊碑の数々が樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。

御廟に向かい歩いていくと、途中でふわっと頬をなでる風が何か違う、空気が違う!良い気が流れている!と、信仰心の強くない、かつ、気とか良く分からない鈍感な私でも、ここは何やらすごい場所だ、ということは感じました。
御廟のあるこの先は撮影禁止。厳かな雰囲気です。いろいろとめぐる思考の中、今生きていることの幸せを感じて、この橋を涙しながら渡りました。







必ずや訪れたい場所。高野槙の良い香りのお線香をいただき帰りました。
苅萱堂
悲話、苅萱道心(かるかやどうしん)と石道丸(いしどうまる)、このお堂は苅萱道心が出家し、実の子である石道丸とともに父子を名乗ることなく仏道修行に明けくれたと伝えられているそうです。
無料で中を見学できますが、ろうそくとお線香を供える正式参拝後にどうぞ。

金剛峯寺
高野山真言宗の総本山の本坊、金剛峯寺。奥之院参拝でお腹いっぱいになりこの辺りは力尽きて、内部見学せず。ここがほぼ山の中央で、全体の宗務を司っている寺院だそうです。また次回。



大門
通常はこちらから入ってくるのでしょうが、高野山発見の道で反対側から入ってきてしまったので、一番最後に大門です。

左右には金剛力士像(仁王さま)が。この仁王像は東大寺南大門の仁王像に次ぐ二番目の巨像だそう、江戸中期に活躍した大仏師である運長と康意の作です。写真で見ても大きい!
アクセス
高野山駅から極楽寺駅間は南海高野山ケーブル。極楽寺駅からは南海高野線、特急もあり。

大門まで見終わり、そこから路線バスで高野山駅に行く予定が目の前でバスを逃してしまい、次は一時間後…。徒歩で40分と出たので歩いていると、なんとバスが私を追い抜いていくではありませんか!平日でも臨時バスが出ているようなので、じっとバス停で待つのが賢明かもしれません。
帰路は大門で出会った大阪のおばさまとここから歩き、高野山駅からなんば駅の手前までお話ししながらご一緒させてもらいました。楽しい時間をありがとうございました。
おわり
高野山発見の道を辿り高野山へ行き、泊まり、歩き、神聖な気を浴びたのも束の間、山を下りて俗世にまみれた途端、欲望のままにビールを飲んだのでした。いや、すごく美味しくて楽しいお店だった。また行きたい。なんばのコピマルコーヒーさんありがとう。
高野山、ものすごく良い体験でした。また来年も走って行きます!

