旅の2日目前半。1日目はこちら⇒南アルプス南部大縦走5日間【入山~千枚小屋】旅の幕開け Day1 2023.8.20
この日は悪沢岳・荒川東岳3,141m、赤石岳3,120mを越え、宿泊地の百間洞山の家までを歩くコースタイム11時間の長ーい一日。の荒川三山までの前半部分を。
◇ 旅の行程 ◇ 0 東京 ⇒(夜行バス)⇒ 畑薙 1 畑薙 ⇒(登山バス)⇒ 椹島 ⇒ 千枚小屋 2 千枚小屋 ⇒ 千枚岳 ⇒ 悪沢岳 ⇒ 赤石岳 ⇒ 百間洞山の家 3 百間洞山の家 ⇒ 兎岳 ⇒ 聖岳 ⇒ 茶臼小屋 4 茶臼小屋 ⇒ 光岳 ⇒ 茶臼小屋 5 茶臼小屋 ⇒ 畑薙大吊橋 ⇒ 白樺荘 ⇒(高速バス)⇒ 東京
始まりの光
朝の起床は午前3時。静かに身支度を整え(暗いといちいち時間かかるのよね…)、午前4時に山小屋を出発。この日の日の出は午前5時過ぎ。それを360度展望の千枚岳の頂上から見ようという計画です。6年前は午前中曇り~雨で見られなかった景色。
歩き始めは真っ暗ですが、30分ほどで東の空が明るく。漆黒の闇にあたたかな色が流れ込んでくる。夜明け前のグラデーション、最高に綺麗。
そして1時間弱で千枚岳頂上へ到着。続々と人が集まってきました。皆東の空を見ながら写真を撮ったり朝ご飯を食べたりしながら静かにその時を待ちます。
日の出の瞬間は何度見ても感動する。のですが、「これが敵になるのだよね…。」とは初日の朝から一緒になった登山者のお兄さん。確かに昨日も暑さでバテバテになった。それでも快晴は最高にありがたい。
日焼け止めを塗り、朝露に備え着ていたレインウェアを脱いだらいざ出発。この日の行程これからまだ10時間…!
夢の景色とお花畑
これから先は大好きな赤石岳を眺めながら、大きなアップダウンあり、お花畑ありの最高に楽しくて最高に強度の高い激アツ稜線。昨日の疲れは抜けきっていないけどちゃんと脚は動く。お天気は良くても常に夕立や雷の心配があるので、先を急いで歩く。
お花はたくさん咲いていたのですが、注目はこちらのタカネビランジ。真夏の南アルプスだけに咲くお花、固有種です。ブーケのような可愛らしさと、厳しい山の砂礫の中にしっかりと咲く力強さ。私もそんな人になりたい。(知らなかったけどしっかり写真は撮っていた私グッジョブ👍)
木の陰で何やら動くものの気配…鳥か?と思ったら!かわいいかわいいオコジョちゃん!動きが素早いのですぐに居なくなってしまいましたが。一人で静かに歩いているとこんな出会いがあってほっこり。
まず丸山に到着。良い天気は続きます。既にとても暑い。次に目指す悪沢岳・荒川東岳が眼前に迫ってきました。景色を存分に楽しみつつ、お花を見て、ゴツゴツの岩場を越えて、いざ山頂へ!
晴天の悪沢岳・荒川東岳へ到着!日本第6位の高峰、標高3,141m。日本百名山の一つ。6年前は雨で見られなかった景色。あぁ。とても幸せですねぇ。見渡す限りの絶景。どこまでも山しかない、深く高い山の上に来ました。
山の奇跡
最高に幸せ。私の人生、本当にいつ死んでも後悔はございません!こんな奇跡の絶景を見せてくれる自然があって、それを見ている私がいる。それだけで何も要らないよ。宇宙、地球のこの大自然、健康な心身、山を楽しめる全ての状況環境に深く厚い感謝を。(でももっとたくさんの絶景を見たい、奇跡の瞬間に触れたいという欲望があるので、もっともっと生きる!)
山頂でゆっくり何時間でも過ごしていたいところだけど、行程がまだ長すぎるのと、暑くてガスが上がってくる時間が超早いのと、雷と夕立が怖い(これも超早い)ので、出来るだけ先を急ぎます。荒川三山の残りの中岳・前岳を目指して出発。
出会いに感謝
前岳登頂時点で午前8時、既にガスが周囲を覆う。もう晴れろと願ったところでこのガスはとれません。本当に、夏山は朝の3時間が勝負。もっと行動時間を短くした方が各所で絶景を見られるチャンスが広がるのだろうけど、そうすると短い距離になってしまうから行ける範囲が狭まるし、日にちが長くなれば悪天候にあうリスクも。
その時その時全てが奇跡の瞬間なんだけど、何だかんだこちらに都合の良い状況、ベストを求めてしまう人の心の浅はかさよ。まぁ、物質界に生きるということはそういうことですけどね。
南アルプスは人が多くないので、しばらく山頂に居ても誰も来ない…ということもしばしば。今回はテント装備のお兄さんと大体ペースが同じで(彼は相当休憩していたけど、私はほぼ休憩なし)、各所で写真を撮ってもらえました。そして励まし合いながら進む。一人で歩いていても山では様々な出会いがあり、独りぼっちではないのですよね。感謝感謝。ソロ山旅、とっても楽しいですよ。
この時点で4時間経過、まだ残り6時間…!既に結構な疲れ。体力消耗度90%。急がねばと思うと余計に疲れ。途中電波があったら山頂でインスタライブしようかな?とか出発前に思っていましたが、1分1秒を惜しんで歩いている&疲れで全く余裕が無く、早々に諦めました。御身が大事。
果たして赤石岳を越え百間洞山の家まで辿り着けるのか?!5日間完遂が怪しくなってきた?!Day2-2に続く⇒南アルプス南部大縦走5日間【赤石岳】日本7位の高峰と繚乱のお花畑 Day2-2 2023.8.21
おすすめの靴下はこちら。天然素材のウールはとても優秀、臭くなりません。これはフィット感もあり靴擦れしにくいし、厚くてクッション性があるのでお気に入り。真夏でも真冬でもこれ。