山ガール一大挑戦の旅
骨折明けの復帰戦にするにはハードすぎる4泊5日の南アルプス南部大縦走の旅へ。
南ア南部はとてもとても大好きな山域。山の大きさ、深さ、人工物の見えないただただどこまでも山と森が広がる景色。アクセス難とキツさゆえに本当の山好き健脚さんたちしか居ない。自分の足で遠くまで来たんだなー、という実感が半端じゃない。そこが魅力。ただしとてもとてもキツイ。
6年前に悪沢岳・赤石岳へ、5年前に聖岳へ行っているのですが、さらに南部にある光岳も全部繋いで歩く山旅がしたくて、昨年も計画するも台風襲来で中止。今年こそは叶えるぞー!と行ってきました。8/20(日)-24(木)
骨折から山旅までの経緯詳細はこちら⇒不調からの回復!人生好転!養生3ヵ条|健やかに生きる
5日間は人生初。総移動距離80キロ、累積標高差8,000mにもなるこの行程を、一人で。どんな旅になるのだろう。ドキドキわくわく。
◇ 旅の行程 ◇ 0 東京 ⇒(夜行バス)⇒ 畑薙 1 畑薙 ⇒(登山バス)⇒ 椹島 ⇒ 千枚小屋 2 千枚小屋 ⇒ 千枚岳 ⇒ 悪沢岳 ⇒ 赤石岳 ⇒ 百間洞山の家 3 百間洞山の家 ⇒ 兎岳 ⇒ 聖岳 ⇒ 茶臼小屋 4 茶臼小屋 ⇒ 光岳 ⇒ 茶臼小屋 5 茶臼小屋 ⇒ 畑薙大吊橋 ⇒ 白樺荘 ⇒(高速バス)⇒ 東京
暑さとの闘い
前日の仕事を終え、念入りにシャワーで髪や体を洗い(この先5日間風呂無し!)、いざ夜行バスでGo。読売新聞社が出している登山用バス、毎日あるぺん号に乗り込み、まずは畑薙へ向かいます。
畑薙で登山届を提出。畑薙からは特殊東海フォレストが運営する登山バスに乗り換え、凸凹で落石の危険もある道を進むこと1時間、登山口の椹島へ。標高1,120m。ここ南アルプスは静岡県の特種東海製紙グループの林地内だそうで。環境事業から山小屋の運営までをやってくれています。
スタートは午前8時半。既に激暑。今日はここから標高2,600m、コースタイム約7時間の千枚小屋までの樹林帯を進みます。6年前には無かった立派な橋が架かっていた!
途中アップダウンがありながらも、ずーっと登る。危険個所は無く急登でもないけど、とにかく暑い。6年前に同じ道を行っていますが、暑さのせいか、荷物の重さのせいか(前回は3日間、今回は5日間)、それとも年を取ったせいか。こんなにキツかった記憶は無ーい!
まぁ、特に辛いことは忘れてしまうもので、実際どうなのかは分かりませんが。今回2回目の新しいザックの重心バランスフィッティングも未だ正解が分からず、肩や腰が痛くなり、どんどん消耗していく私。後ろに老夫婦を残すのみで、最後方の登山者となるのでした。
ほとんど展望は無く、ひたすら樹林帯。日差しを遮ってくれるけれど、風が通らないと暑い。
登り始めは何だかいろんな日常のことをぐちゃぐちゃ考えていたりするのだけど、体が疲れてくるとそうもいかなくなってくる。でも、何のために私こんなに辛いことしているんだっけ?!と考えるほどには追い詰められました。
今回は入山日と下山日を除いて、中3日間は毎日10時間ほど歩き続ける計画。初日からこんなんで大丈夫か?!
標高1,900mの清水平で一息。水分もいつもだったらこんなに飲まないよな、って思う程飲みながら進む。
途中一か所だけ見晴らしの良い場所が。今日も午前中は良い天気でしたが、ガスに覆われ展望は無し。
この地域なのかこの時期なのか、雷を伴う夕立がひどく、そしてその時間が早い。この日も午後1時を過ぎた頃から、空からゴーっと怪しい音が響きます。早く小屋に着かなければ、と焦れば焦るほど足が動かなくなる。落ち着くのよ私。
森はとっても綺麗なのだけど、バテバテで楽しむ余裕が無かった。(後に5日間中2番目にキツかったなと振り返る初日)
いつかもっともっと体力付けてリベンジよ!
百の心に百の輝きあり
そして午後2時過ぎに雷雨に…。樹林帯だったのでザックカバーと折り畳み傘で何とか雨を凌ぎながら、午後3時過ぎに千枚小屋へ。最後の1時間が本当に辛かった(;´・ω・)
人気の小屋で、この日も超満員。突然の雷雨で急にここに宿泊する方も多かった様子。6年前に来た時にこの小屋で販売している手ぬぐいが可愛くて気になったのだけど購入しなかったのが心残りだったので、今回こそは!と思っていたのだけど、「今年は販売していません。」とのこと!ガーン!また来いってことかぁ。
小屋周辺には高山植物が。午後4時頃になると雨も止み、東の空が明るくなってきたので、カメラ片手に散策。
既にバテバテで食欲減退、食べ切るのに時間が掛かりましたが、味はとても美味しかったです。6年前よりお米が美味しい感じがする~🍚
隣の団体さんのうちのお一人が、今日百名山全山登頂を達成したそうで、お祝いしていました。すごいですね。
「百の頂に百の喜びあり。」日本百名山の著者、深田久弥さんの言葉。
百の頂、百の喜びに立ち合う、幾人もの登山者。それぞれの胸に、それぞれの想いを抱きながら。百の心に百の輝きあり。今日も明日も、奇跡の瞬間はそこにあるのでしょう。
バテバテの幕開けとなった初日。果たして私は予定通り歩き切れるのか?!Day2に続く⇒南アルプス南部大縦走5日間【悪沢岳・荒川三山】日本6位の高峰と絶景の稜線 Day2-1 2023.8.21
山旅のお供はこちら。筋肉が分解されるのを防いでくれます。栄養補給超大事。