尾瀬【会津駒ヶ岳】紅葉の山旅Day3 2022.10.6

冷え込む朝

急激に気温が下がったこの日。後に知ることになりますが、アルプスなどの高山ではこの日降雪があったという寒い日。お天気は曇りのち雨。12時頃から雨。その前に下山するぞ。

民宿こまどりさんにお弁当を作ってもらい、朝5時に宿を出発。真っ暗闇の中、滝沢登山口まで車で送ってもらう(元々こまどりさんが提供しているサービスとはいえこんな早朝にありがとうございます)。

朝5時、真っ暗。怖いよね。良く行くわ。
色付く森

まずは樹林帯の中を進む。見事なブナの原生林。本当に美しい。人間が我が物顔で歩くにはとてもおこがましい、自然の神々が息づく森。厳しい強さと、穏やかで優しい、自然のままの気に満ちた、静寂と生命力の森。

森の香り、森の気が私は最高に好きなんだろうな。最高に癒される。山登りとまでは行かずとも、森林浴などぜひ皆にして欲しい。出来れば自然の気が強い、ちょっと郊外へ。

黄色い葉がチラホラ

葉は少し色付いているけどまだまだ麓の紅葉はこれからが本番かな。歩きやすい道が続く。このルートでは私が今日一番最初の登山者なのでしょう、もうね、ずーっと蜘蛛の巣地獄(;´・ω・)。地味に辛い🕷️。

だんだん木の背が低くなってくると、風の強さも感じるように。今日は強風予報でもある。

湿原があらわれ、山頂が目の前に。駒の小屋も見えた。

たおやかな山頂と稜線
雲上の楽園

会津駒ヶ岳、標高2,133m。百名山の一峰で、頂上近くに広大な湿原が展開する美しい山。湿原植物も多く、なかでもハクサンコザクラ(紫色の可憐な花)などお花の時期がとても人気。眺望も素晴らしく、前々日に登った燧ヶ岳や、至仏山、日光の山々などがずらり。まさに雲上の楽園。

やや木に囲まれる山頂部

しかし、さ、寒い…。薄い夏用の手袋しか持ってこなかったから指先がちぎれそう。休まずどんどん進む。

山頂の先にある往復2時間弱の中門岳まで行くかものすごく悩む…。けど、この山の見どころはその稜線だって言うから行きたい。とりあえず体が大丈夫そうなうちは進んでみようと決めGo。ほぼ行動中には着ないダウンを着込み歩く。

中門岳へ。素晴らしい眺望と爽やかな湿原が続く。お天気良ければ登山者沢山なのだろうけど、私一人。完全に独り占め。最高だけど寒い。

会津駒ヶ岳から中門岳への稜線、木道が続きます
中門池と山頂標識
湿原の池塘と燧ヶ岳、至仏山

帰りは山頂を巻くトラバース道、絶対に滑る!はい、確かにこの後滑りました(*_*;。要注意。こういう看板や木道なども、山小屋の方などがやってくれているのですよね。登山者の安全を、ありがとうございます。

本当に滑りました!ケガしなくて良かった~(; ・`д・´)
そして雨模様

駒の小屋まで戻ってきた。強風過ぎて寒すぎて、お弁当を食べるどころじゃない。小屋も中で休憩は出来ないようなのと、雨も心配なので、そそくさと下山することに。

駒の小屋

途中のベンチでお弁当食べられたら…と思っていたけれど、下り始めてわりとすぐに雨がポツポツ。それでも登ってくる人が一組や二組じゃないからすごい。

写真だけ撮って何も食べずに下山。電車で食べたよ。こまどりさんお弁当も最高に美味しかった!

次第に雨脚は強まり、結局お弁当は食べないまま下山、荷物を預けていた民宿こまどりさんへ。登山口に近いから助かる。

息子さんが在宅していて、なんと日帰り温泉まで車で送ってくれるとのこと!なんと優しい!素晴らしい民宿!絶対みんな利用して!

檜枝岐村の優しさと風景

尾瀬檜枝岐温泉『駒の湯』へ。内湯のみで露天風呂は無い(改装中?不明)けど、厳選かけ流し。民宿を利用したので、無料で利用させてもらえました♨

山小屋ロッジ風、ってか雨すごいな

バスまでの時間を待合スペースで過ごさせてもらったのだけど、そんな私を見てか、おもむろに暖房を付けてくれた。湯冷めしないようにというお気遣いでしょうか。雨本降りの中バス停で待っている時も、私のそばを通る時、車がみんな減速してくれる。都会じゃ歩行者なんてお構いなしに水ひっかけられるところを。本当に檜枝岐村の人はみんな優しい。とても大好きになった🥰

檜枝岐村からは会津高原尾瀬口という会津鉄道・野岩鉄道の駅までバス(1日4本、1820円、1時間20分)が出ていて、それに乗車。初めての場所、特に田舎の道を走るバスや電車では私はずーっと車窓を眺めている。山登りの時と同じ感覚で、二度と無いその一瞬の風景を目にしておかなければ、と思うから。また来ることがあったとしても、その時と今とでは違う瞬間だから。

豊かな田園風景の中に、スキー場や、これまた伝統の歴史的建造物のある場所などがあらわれ、いつか行ってみたいな…と思いを馳せながら、バスは駅に到着。乗車券とお土産を購入し、帰路へ。

野岩鉄道特急リバティ会津144号・浅草行

電車でようやくお弁当を食べる。秘境の温泉地や鬼怒川温泉などを通り、都会へ戻ってきた。

鬼怒川温泉の川沿いの廃墟群、恐ろしいですよね。もう使っていない建物全部取り壊して、自然の姿に戻してあげたらどんなに美しいか、と思ってしまう。私が巨万の富を得たらやってあげようか…。いやいや、デイダラボッチ様が浄化してくれるように、いつか自然の力が働くだろう…。などと思ったのでした。

この日は本当に寒い日で、12月並みの気温だったという冷え込みでしたが、心はホクホクに温かくなったDay3。今回の旅はここまで。私も、読んでくれた皆さんもグッジョブ。次回の山旅に続く!

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