フルマラソン
幼少期は体を動かすのが好きで、よく走り回っていました。小学生まではリレーの選手で、陸上クラブに所属していたような(遠い記憶)。それが高学年になり女子特有の体の変化が出てきて、一気に体が重くなり急に走れなくなった。もちろんリレーの選手からは降格。悔しさやら情けなさやらで、「もう走るのは嫌い!」と思って数十年。こんな日が来るとは。
3月に大山登山マラソンに出場し、次なる挑戦に選んだのはフルマラソン。北海道は洞爺湖。5/19(日)
10kmでもハーフでもなく、いきなりフル。でもやると決めたので。出来るを待たずにやりに行ってきました。
過去ブログはこちら⇒大山登山マラソン大会|出場への軌跡|ランナーへの道
2月に痛めた腸脛靭帯起始部の痛みはずっとあり、ピラティスで体の調整をしながら、4月はなんとか月間100kmまで走行距離を伸ばした。週3回ほど、最短3km~最長25kmまで。それでも走る楽しさは一向に分からず(!)、休日を山ではなくランに充てることでプチストレスが積もっていく。
それでも私が走るのはなぜか?
その先に山があるから。
山を楽に歩けるようになりたい。トレイルランニングがやりたい。心も体も最大限に使って大自然を感じたい。大自然になりたい。
ただただこれを胸に、必死に走ってきました。
練習は自己流も自己流。本を読んだりネットで記事を読んだり、実際の練習をしながらだんだん覚えていく感じで。とにかく感覚派、体当たり派で、効率とかは無視、でどこまでできるかな、という実験も兼ねて。
洞爺湖
第50回記念ANA洞爺湖マラソン2024。ここに住む仲間がエントリーするとのことで。エントリー期限最終日まで迷いに迷った末、参加を決意。
昨年出会った洞爺湖の景色、とにかく感動の美しさ。ここを大満喫するのに走るって良いな。と思ったから。
洞爺湖は国内で3番目に大きなカルデラ湖、周囲約43km(道路周囲約36km)。マラソンにうってつけの距離ではないですか。
前日に参加賞のTシャツを受け取り、これで走る。
40km以上も走るので、朝は何を食べていったら良いか。全く調べもせずにいましたが、マラソン経験者の仲間に教わり、とにかくすぐにエネルギーになる炭水化物や糖質を摂取。
糖分!これで走らなかったら絶対に太るやつ。ちょっと気持ち悪くなりながらも飲み干す。ありがとう!
筋肉の動きが良くなるように、私はパイオネックス(貼る鍼)をツボに。鍼灸師らしくね。梁丘、血海、足三里、三陰交、豊隆(写真忘れ)。仲間たちはテーピングをしていました。とても効果があった様子。
出走
晴天、最高気温23℃。マラソンするには暑いけれども、カラっとしているので熱中症になりそうではない。
スタート地点に着きドキドキ。練習では25kmが本当に本当に限界!だったので、目標は完走出来ずとも30kmくらいまで楽しく走れたら良いかな。走り切れるかな、脚もつかな、足切りされないように頑張りたい!
9時スタート。大集団で走り始める。MCの方のずっと続く軽快なおしゃべり(応援)に感服。しゃべり続けるってすごい。
距離調整のため、まずは時計回りに3km、そこから折り返して反時計回りに一周。折り返し地点で分かったけれど、既にこの時点でほぼお尻の方。でもスピードアップは出来ないのでこの調子で頑張るしかない。
7km付近の温泉街中心部でたくさんの声援をもらい、走っていく。
1kmごとに看板があるのだけど、1kmでもそこそこ距離あるよね。10kmくらいまではいつも走っているので、楽に走れる感覚。
事前に用意しておいた「フルマラソン完走セット」という栄養ジェルをランニングベルトに仕込み、10kmごとに摂取していく。
5kmごとに給水所(スポーツドリンク+水)と、スポンジポイント(スポンジ+水)が。ずらしてあるので、2km半ごとに水が貰える仕組み。栄養ジェルの糖分で結構喉が渇くので、ほとんど利用した。
給食ポイントもあり、梅干しやバナナ、おにぎり、チョコレートにチーズケーキ、ゆでたまごなどなど。心配していた吐き気などの消化器症状は出なかったものの食べられる感じでは無かったので、梅干しやチーズケーキなどをちょこっと口に入れる。
会場の誘導や警備、給水所などのお手伝いにたくさんの人が当たっていて、声援をくれる。沿道の人も応援してくれて、励みになる。
最初の関門は15km地点〈01:49:34〉、あと5分で足切りというタイム!と知り、このままのペースで走ったら間に合わなくなるのでは?!と思うも、次の関門のタイムを確認すると、ペースを落とさなければ大丈夫そうと分かり、とにかく足を動かし続ける。
周囲43kmの美しい湖を左手に見ながら、自然を楽しむ…どころではなく、長いなぁ、辛い、早く終われ、としか思えない。それでも自然豊かな道を走りながら、新緑の鮮やかさ、舞う綿毛、賑やかな鳥の声、湖水の音、を見て聞いて感じて、やっぱり都会の道じゃなくて良かった、好きな場所にして良かった、と思う。
周りのランナーたちはそれぞれで、コスプレした人や、かなり高齢そうだなと思われる方も。体が歪んでいるのにずっと走り続けている方とかを見ると、もはや条件は関係ないんじゃないかと。どんな条件であっても、走ると決めてトレーニングを続ければフルマラソンだって走れるのだ。
次の関門は中間地点〈02:32:55〉、ハーフマラソンを完走したことになる。疲れ具合はかなりで、もうここでゴールでも十分走ったよ、と思える程。まだ半分かー。足切りには17分あるので大丈夫。
そして練習での最長距離25km地点を通過。脚は痛いけれどそのまま走り続けられそう。目指すは30km、そこの給水所にあるしそジュース(事前チェック済)を目当てに、ジュースジュース!と思いながら頑張る。
次の関門の30km〈03:38:29〉、無事通過。念願のしそジュースゲット。よく30kmの壁と聞くが(筋グリコーゲンが減少し筋肉がスムーズに動かなくなる現象だそう)、まだこれから12kmもあるけど、ここまで走ったなら最後まで行かないともったいない!絶対行くぞ!と闘志に火が付き、絶対に完走するとここで決める。次のモチベーションは35kmのコカコーラ。コーラコーラ!
給水所では水を飲むために止まることになるのだけど、そこから再び走り始めるのがとてもキツイ。ゆっくりでも走り続けた方が◎なので、給水所以外では足を止めずに。
コーラも無事ゲットし、最終関門の39.7kmを通過。残りわずか、抜きつ抜かれつしながら一緒に走っているランナーたちも皆ゴールに向けて頑張っている。
完遂
湖畔の遊歩道に入り残り1km!ラストスパートする余裕は無く、淡々と走り続けてゴール!タイムは〈05:11:28〉。やり切りました!
達成感!というよりは、安堵感。無事にやり切れて良かった。そういえばランナーズハイってどこ行った。最後まで淡々と走るのみだったけど。
この日までのプロセスや努力を含めて、プロジェクト完遂!お疲れさまでした。温泉に入り、ビールを飲み、夜は皆でBBQ!
めちゃくちゃ辛かったのだけれど、今回フルを走り切った時より練習の25kmで超限界!となった時の方が辛かった。暑かったのもあるかもしれないけれど、一人で走っていたからだろうな、と思う。
一緒に出場した仲間、周りのランナーたち、声援、給水などのサポート。一人じゃ行けないところに、皆の力があれば行ける。「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」とは、こういうことね。
そんなことを感じた初フルマラソンでした。
私の次なる目標はトレイルランニングなんだけど、まだどの大会かは決めていません!またどこかで頑張ります!
準備したもの
フルマラソン完走セット。スポーツショップで3種類ほどセットになったものが売っていたのですが、私はマグネシウムが注目成分!と思っていたのでこちらに。あとはCoQ10セットとか、いろいろあったので、ご自身の信じるものを。
ランニングベルト。山を見据えて、山のザックで信頼をおいているサロモン社製。ショップの店員さんにもこれを勧められました。これに栄養ジェルを入れて走りました。